こんにちは、LEGAREA代表の三坂です。
毎年少しずつ社員が増える中で、僕の頭の中はいつも「どうしたら辞めない会社になるか」でいっぱいでした。
制度を整えたり、給与水準を上げたり、面談の頻度を見直したり。いろんな取り組みを続けてきました。
でも、ある時から考え方も変わり、
辞めない理由を探すより、「ここにいたい理由」を育てたほうが、ずっと建設的なんじゃないかと考えています。
本日は「ここにいたい理由」を育てるために意識している点などをお伝えしていきます。
やめる理由は、いくらでも出てくる
続けたい理由は、誰かとじゃないと育たないと考えています。
退職面談の場で、いろんな話を聞いてきました。
仕事内容が合わなかった、思っていたより成長が遅かった、人間関係に疲れてしまった……。
そのどれもが本音であり、正しいと思います。その時に投げかけるどんな言葉も、なかなか響かないんですよね。
「頑張ってたの見てたよ」
「もう少しだけ、一緒にやってみない?」
「次こそやりがい感じられる案件にするから」
どれも本心なんです。でもどこか届かない。
その人の結果を見た言葉であって、プロセスに寄り添えていないからかもしれません。
大切なのは、もっと前の段階。
やめようと決意する前に、日常の中で気づけた違和感やモヤモヤ。
そこにちゃんと手が届く関係でいられたら、未来は変えられる気がしています。
「ここにいたい理由」は、最初から備わっていない
たとえば、案件参画3ヶ月目。
ようやく業務の流れに慣れてきて、でも先輩に聞くほどでもない悩みが出てくる。
チャットの返信がそっけなく感じたり、些細な指摘で落ち込んだり。
自分の成長が実感できず、どこか焦りを抱えていたり。
そんなときに、「ここにいたい」と思える人は、そう多くないと思います。
むしろ、その段階ではまだ迷っているはずです。
だからこそ、会社として意識的に「続けたい理由」を育てていかないといけない。
それは、ちょっとした変化に気づいてもらえた瞬間だったり、誰かに声をかけられたときの安心感だったり。
小さな積み重ねの先にしか生まれない感情だと思うんです。
LEGAREAが仕組みで育てていること
LEGAREAでは、帰属意識やつながりを、偶然に任せていません。
それはたまたま優しい人がいたから生まれるものではなく、会社が意図して「設計」するべきだと考えているからです。
週報や日報は、「思考を外に出す」装置
週報は、業務報告ではありません。
今どんな気持ちか、どんなことで悩んでいるか、最近のちょっとした喜びは何か。
テーマは自由。時にはプライベートの話でも構いません。
それに対して、随時誰かがリアクションを返します。
上司からのひとこと、同期からのスタンプ、時には僕から直接返信することもあります。
そのひと言が、たった一言であっても、
「あ、自分はここにいてもいいんだ」と思えるきっかけになることがある。
それはシステムではなく、関係がつくる空気だと思っています。
声を拾う仕掛けは、週報だけじゃない
LEGAREAには、他にもいくつかの仕掛けがあります。
どれも派手な制度ではありませんが、社員のここにいたいを育てるための工夫です。
ランチ会、定期キャリア形成MTG、営業とのスキルシート作成更新、社員総会、社内ラジオ、社内報作成、その他各種季節ごとのイベント等、できるだけ本社との接点を増やす機会を設けています。
ちょっとした声も安心して投げられるインフラとして本社機能や営業はひらけていることがLEGAREAの理想です。
ざっくばらんにお酒を飲む機会も多いですし、そこで、普段聞けない価値観や目標に触れて、この会社にはいろんな人がいると、知る時間にもなっています。
「辞めたくない」ではなく、「ここにいたい」
僕たちが目指しているのは、辞めない会社ではなく、「ここで働きたい」と思える会社です。
たとえば、単価が上がらなくても。
ちょっと評価がついてこなくても。
「この人たちとなら、もうちょっと頑張ってみようかな」と思えること。
それが、何よりも強い理由になるんじゃないかと思っています。
最後に
僕は、全員がずっとLEGAREAに残るとは思っていません。
でも、去るときに「LEGAREAにいてよかった」と思ってもらえる関係を築きたい。
そのために、続けたい理由を仕組みとして、丁寧に育てていくことを、これからも大切にしていきます。
辞める理由を探す前に、ここにいたい理由を育てていく。
そんな会社でありたいなと思っています。