こんにちは、LEGAREA代表の三坂です。
今日は少しドキッとする問いかけから始めてみました。
入社して1年、2年、3年……
ふと振り返ったときに「そういえば年収、全然変わってないな」と思ったことはないでしょうか?
SES業界において、転職時がピーク年収になってしまう現象は、決して珍しいことではありません。
でも、それって果たして「仕方ないこと」なんでしょうか?
僕は、そこにずっと違和感を持ってきました。
今日はこの問いに、ちゃんと向き合ってみようと思います。
最初の転職で、なぜか高く評価された気がした
SESで初めての転職に成功したときって、少しうれしい気持ちになりますよね。
「自分の市場価値、意外とあるかも」って。
でも、そのときの評価は、本当にあなたの技術力を正しく見た上でのものだったでしょうか?
もしかしたら、営業担当が「若さ」や「元気の良さ」「コミュニケーション力」だけを材料に、
勢いで単価を上げて、初案件を取ってきた……なんてケースもあります。
その営業担当は、もしかすると元々不動産営業だったり、保険営業だったり。
ITの仕組みや技術スタックをちゃんと理解している人のほうが、少ないかもしれません。
つまり、技術者としての今は高く評価されたように見えて、
これからの成長曲線や、本質的な技術力に対しては、目が向いていなかった可能性があるということです。
そして、だんだん「誰にも評価されない時間」が始まる
現場に入って1年が経ちます。
目の前の業務はこなせるようになってきたし、使えるツールや言語も増えてきた。
でも、それを誰かがちゃんと見てくれている感覚は、意外となかったりします。
これは、SESという構造の特性でもあります。
・現場では業務の役割に集中するため、育成に時間をかけづらい
・元請けからは単価が決まっていて、それが変わるきっかけがそもそも少ない
・本社側の営業も、現場の詳細な業務内容まで把握しきれていない
だから、エンジニアがどれだけ努力しても、評価のレールが敷かれていないまま時間だけが経っていく。
すると、現場は変わらず、単価も据え置き、年収も変わらないという状態が続いてしまうんです。
この構造が生むキャリアの置き去り
SESというモデル自体が悪いわけではないと思っています。
でも、その中で「現場に出せばOK」という運用になってしまうと、
本人のキャリア設計や人生に対する責任が、誰にも引き受けられないままになってしまう。
これって、すごく危ういことだと思いませんか?
本人は「このままでいいのかな」と不安になるけれど、
誰にもそれを相談できない。
本社も営業も、現場の細かい変化まで追えていないから、何もアクションが取れない。
気づけば3年、何も変わらない時間が過ぎている。
そして、どこかで「この業界、将来性ないかも」と思って転職を考える。
でも次の会社でも、同じような構造が繰り返される。
こうして、キャリアが点の積み重ねだけで終わってしまう人が、実はたくさんいるのです。
給与が上がる人には共通点がある
一方で、しっかりと年収を上げていける人もいます。
そういう人たちに共通しているのは、こんなポイントです。
・成長を見せる相手が身近にいる
・営業やマネージャーと技術の話ができる
・キャリア相談を、定期的にできる環境にいる
・自己研鑽だけでなく、成果をポートフォリオとして可視化している
つまり、どれだけ成長しても、それを評価につなげる文脈がないと年収には反映されない。
逆に言えば、そこさえ整っていれば、SESでも年収はしっかり上がるということです。
LEGAREAが取り組んでいること
LEGAREAでは、「現場に出して終わり」の運用を極力なくすために、
以下のような取り組みを行っています。
・初月面談や週報で、成長の兆しを拾う文化づくり
・営業と技術サイドでスキルの物差しを言語化
・現場評価の裏にある温度を共有する仕組み
・定期的なキャリア懇親会で、縦横のつながりを強化
・単価交渉時にはエンジニア本人を交えた3者面談を実施
これらを一つ一つ整備することで、
「誰にも気づかれない努力」や「伸びしろのある変化」を見逃さないようにしています。
営業も、経営陣も、技術のことをもっと理解する必要がある。
だから僕自身、現場で起きていることをなるべく直接聞くようにしています。
おわりに
年収は、人生の質を左右する大きな指標のひとつです。
でも、そこにたどり着くためには、「誰かにちゃんと見てもらえている感覚」が必要だと思っています。
SESという構造の中でも、キャリアを点ではなく線で描いていけるように。
入社時の単価やポテンシャルだけで終わるのではなく、
入社後にどれだけ成長できたかを、評価に反映できる組織でありたい。
LEGAREAがその文化を守り続けるのは、
エンジニア一人ひとりの人生に、本当に責任を持ちたいからです。
入社時がピーク年収にならないように。
その後も着実に、正当に、あなたらしいキャリアが描けるように。
僕たちは、ずっとそばで見ている本社でありたいと思っています。