こんにちは、LEGAREA代表の三坂です。
最近よく耳にするようになった言葉に高還元SESというものがあります。
SES業界の中でも、還元率70%以上や、フルリモート可、自由な働き方をうたった会社が急増しています。確かに魅力的に映ると思います。
でも、そんな高還元SESに入ったにもかかわらず、
「なぜか幸せじゃない」「思った未来じゃなかった」と感じる人が、一定数いることも事実です。
今日は、そんななぜか不幸になる人に共通することについて、あえて僕の視点から言葉にしてみようと思います。
高還元がもたらすのは、自由と孤独の紙一重
まず最初に伝えたいのは、高還元SESに入ったからといって、それだけで人生がバラ色になるわけではないということです。
僕たちの業界では、還元率が高い=待遇が良い、というイメージがあります。
でも、その内訳をよく見ると「手離れがいい」という側面もあるんですよね。
営業も干渉しない
研修もない
現場に出たら自己管理
一見、理想の働き方に見えますが、裏を返せば「すべて自分で責任を持つ」世界です。
つまり、自走できない人にとっては、居心地が悪くなる可能性があると思うんです。
キャリアを持たされてきた人ほど、立ち止まる
これはよくある話なんですが、いままで会社にキャリアを考えてもらっていた人ほど、高還元SESに入ったとたんに動けなくなることがあります。
「案件は自分で選んでいいよ」
「キャリアパスも自由に考えてね」
「やりたいことがあれば支援するよ」
そう言われても戸惑うんです。
自分のやりたいことなんて考えたことがない人も一定数いますよね。
気がつくと、現場を転々としながら年だけ重ねていき、
「何も残っていない」と感じてしまう。これは、本当によくあるパターンです。
収入は上がっても、評価は感じづらくなる
高還元SESでは、評価制度がないか、あってもゆるい場合が多いです。
単価で還元するから、あとは好きにやってね、というスタイルですね。
でも、ここに意外な落とし穴があります。
人って、自分が認められているかどうかにすごく敏感なんですよね。
昇進もなければ、褒められることもない。
気づけば、「自分がこの仕事をしてる意味って何だっけ」と感じるようになってしまう。
収入は確かに増えた。
でも、充実感や成長実感は、逆に減っていった。
これは、僕自身も20代の頃に何度もぶつかった壁だったように思います。
人間関係がゼロになった時、ようやく孤独に気づく
SESという働き方は、どうしても個人プレーになりがちです。
現場が変われば、チームも環境も一新される。
高還元SESではなおさら人と人の関係が薄くなりがちです。
- 相談相手がいない
- 自分の変化に気づいてくれる人がいない
- 応援してくれる人も、叱ってくれる人もいない
こんな状況で、心が疲れてしまう人もいると思います。
人は、自由だけでは続けていけないんですよね。
誰かと一緒にいる感覚があって、初めて長くがんばれるものだと僕は感じています。
高還元SESを武器にできる人の共通点
もちろん、高還元SESが悪いわけではありません。
むしろ上手に使えば人生の可能性を大きく広げられる働き方だと思います。
では、どんな人がこの働き方をうまく活かせるのか。
僕なりに整理してみると、こんな特徴がある人です。
- 自分で自分のキャリアを設計できる
- 数字よりも意味に自分で気づける
- 周囲との関係を自分からつくれる
- 孤独も含めて楽しめる
- 現場で小さな役割を見つけにいける
どれも誰にでもできるわけじゃないかもしれません。
でも、この方向を意識していくことで、高還元SESを通過点ではなく土台に変えていくことができるようになるのではないでしょうか。
最後に:自由の中にこそ、意味を探してみてください
SESという働き方に限らず、自由な環境というのは、試される場でもあると思います。
あなたはどう働きたいですか?
何を大事にしてここにいますか?
こう聞かれたときに、自分の中に言葉があるかどうか。
その差が満足と迷子の違いになるのかもしれません。
還元率や年収だけでは語れない充実という感覚を、
これからSESで働く皆さんにゆっくり育てていってほしいと思っています。
LEGAREAでは、その育てる時間を一緒に見つめられるような組織でありたいと願っています。